アフィリエイトブログはもちろん、販売・マーケティングの分野で広く使われているテクニックのひとつに「プロスペクト理論(損失回避の法則)」というものがあります。これはどういったものかと言えば、「利益を得る際はリスクの低いものを、損失のある際にはできる限り損失を取り戻そうとする」人間の心理を分析したものです。
たとえば、「何もしなくても100万円もらえる」のと「サイコロを振って偶数だったら300万円もらえる、奇数なら0円」という話を持ちかけられたら、前者を選ぶ方が圧倒的に多いです。しかし、仮にあなたが昨日300万円リフォームに投資したばかり、といった状況で同じ話を振られたらどうなりますか?この場合、後者を選ぶ方がさっきよりも急激に増えます。
人間は、利益を得る場合はなるべくリスクのないように慎重に振るまいますが、損失がある場合は危険を冒してまで損失を取り戻そうとするし、なるべく一気に取り戻したいという心理も働きます。こういった、状況や環境、そして数字のマジックによって、人間の心理状態は左右されやすくなってしまいます。しかし、マーケティングを行う上では必要な知識・技術であり、できるなら活用していきたいところ。

ショップやネットでの「プロスペクト理論」販売事例を見て活かそう

こういったテクニックは、紹介して商品を売り上げるといったアフィリエイトでは一見応用しにくいように見えます。しかし、たとえば企業が自社の商品を紹介するときに「この商品を買ったお客様の30%は不満を訴えています」というよりも、「この商品を買ったお客様の70%が満足しています」と言えば見え方はきれいですよね。
さらに細かくいじるのであれば、「70%以上のお客様が〜」とすると、さらに印象は良くなります。未満・以上&以下を使った日本語のテクニックなので、今回の話題とは外れますが、こういった技術を併用するのももちろん定番です。
家電製品などの「ポイント還元」もこういったマジックに似ています。20万円のパソコンを買わせたいときに、5万ポイント=5万円のポイントをつける、ということで実質15万円でパソコンが買えますよ、と言えばそのまま「15万円で買える!ラッキー!」と思いこみます。しかし、お店から見れば消費者にまんまと20万円分消費させることができているわけです。
もっと効果的に使った例が、「期間限定ポイントの配布」です。たとえば、長期契約や誕生月など色んなことにかこつけて、「1ヶ月間限定、2000ポイントプレゼント!」を実施したとします。とある通販サイトの会員限定で、ポイント値引き対象商品はどれも4000円。しかし、期限が切られており、1ヶ月すぎれば2000ポイント(2000円分)がパーになります。
そうすると、多くの人はその2000ポイント(2000円)がもったいないとして、現金2000円の損失を支払いつつも、商品を購入することでしょう。

実際に落とし込む「プロスペクト理論」活用法

たとえば、アマゾンなどでも化粧品のみの商品と、その化粧品プラス化粧水という商品の2種類が販売されていたりします。化粧品単独なら2000円。化粧品+化粧水で3500円。その化粧水の値段は2000円。2つをそれぞれ単品で購入すると4000円になります。始めから両方欲しい、と思っている人は問題ありません。
しかし、どちらかのみが欲しいと思っている人に使えるのが、このプロスペクト理論です。化粧品のみが欲しい人にはその化粧水の魅力を、反対の場合は化粧品の魅力を伝えることで、「2つセットがお得!」に誘導できるわけです。
このテクニックをしっかり使うコツは、しっかりペルソナ設定ができていることが条件です。
たとえば、主婦層なら抱き合わせになっている製品が石鹸水の方が売れるとか、20代後半OLなら化粧水の方が売れるとか、そういった細かい絞り込みを行うためには、記事・コンテンツ作りの前にペルソナ設定をきちんと詰めておくことが非常に大事です。
ゲームソフトとコントローラー、ゲームハードとソフトといった組み合わせも非常に多いです。
また、消耗品もこういった傾向にあります。ホームセンターやドラッグストアはもちろん、年末商戦時期のホビーショップや、ファッションブランドの年始の福袋、ワゴンセールにあるセット・パックの組み合わせなど、実に参考になります。どれが魅力的で、どれがそんなに惹かれないかをしっかり分析しておきましょう。

まとめ

このテクニックは見込み客・リピート客問わず使えるテクニックです。「別に今いらないけど、あったら便利だな」という分野を巧みに攻める技術が必要となるので、普段の消費者視点の段階で、そういった視点で商品やサービスを追いかけているとこの手法を使える、「使いどころ」を見極められるようになります。リスクがない、もしくはリスクが少なく得ができる、というシーンを嗅ぎ分けられることがカギです。